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健康寿命を延ばして幸せに生きるには~延伸プランのご紹介~

長寿大国日本にあってその平均寿命がますます延び、2020年には男女合計世界一の84.3歳に達していることがわかりました(厚生労働省)。

しかし、ただ寿命が延びるだけでなく、心身共に健康的に生きることができなければ、それだけで人生が幸せになるわけではありません。

そうしたことからWHOが2000年に打ち出したのが「健康寿命」という概念です。人生の中でも、病気のない健康な状態でいられる期間を指します。

今回はこの健康寿命について学ぶことで、より長く充実した人生を送るにはどうすればよいのか、について考えていきましょう。

健康寿命とは

まず、WHOの健康の定義とは、健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも精神的にも社会的にも満たされた状態であることだと言っています。さらに、健康寿命とは、「日常生活に制限なく心身ともに自立し、健康的に生活できる期間」とされ、2000年に提唱しました。以来、単に寿命を延ばすだけでなく(もちろんそれだけでもすばらしいことですが)、いかにして健康寿命を延ばして、クオリティの高い生活を送れる期間をより長く享受するかに関心が高まるようになってきました。

WHOが健康寿命という言葉を創出したのは、単に寿命を延ばすのではなく、人生において健康な期間をどれだけ伸ばせるか、を考えるようにシフトしたからです。

健康寿命の定義は「健康上のトラブルによって、日常生活が制限されずに暮らせる期間」です。日常生活が制限されないということは「介護状態にならないこと」「自分の身の回りのことを自分でできる」ということです。

そして何よりも健康寿命が注目され始めた理由として、その背景に「寿命の質」という考え方がありました。80歳から寝たきりで100歳まで生きた方と、90歳で亡くなる日まで自立していた方の寿命の質を較べると、10歳長く生きられた前者の方より、亡くなるまで自立して生活を楽しまれた後者の方のほうが寿命の質は高いと言えます。こうして、単純に寿命を延ばすのではなく「健康で自立した時間を伸ばそう」という考えが主流になりました。

健康寿命が「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されていることから、平均寿命と健康寿命との差は、「日常生活に制限のある健康ではない期間」を表します。ちなみに2016年を見ると、この両者の差は男性8.8年、女性12.35年となっています。ゆっくりですが両者の差は縮小する傾向にあります。

しかし近未来平均寿命がさらに延び、健康寿命が延び悩むことになると、我々一人一人の健康問題ばかりか医療費や介護費が増大して家計にも影響を及ぼしかねません。心身の健康を保ちつつ、やがて来るかもしれない健康でない時期のための十分な貯えも必要です。

都道府県別に健康寿命を見ると、男性は1位が山梨県の73.21歳、女性は愛知で76.32歳と、生涯の大部分を健康に生きていると言えます。愛知は男女とも3位以内です。女性の長寿が有名な沖縄は男性が25位、女性は10位です。東京は男性が24位、女性が36位、男性のワーストは秋田で71.21歳、1位と較べると2歳短い。女性は広島で73.62歳と、こちらも1位から約2.5歳短くなっています。

それでは日本の世界レベルでの健康寿命ランキングはどうなっているのでしょうか。

平均寿命と健康寿命との差の世界ランキング

WHOが発表した2021年版の世界保健統計によると、平均寿命が最も長い国は日本で84.3歳でした(男女合計)。2位はスイスで83.4歳。 日本と約1歳の差があります。健康寿命自体は1位のシンガポールに次いで日本は2位で74.8歳ですがシンガポールのほうが1歳以上健康寿命が長いという結果です。しかしいくら健康寿命が長くても、本当に健康に生きた期間が長いとは言えません。日本の場合平均寿命が世界1なので、健康寿命は他国のものを上回る数値でなければ理想とは言えません。つまり、健康寿命の本質を見極めるには「平均寿命-健康寿命」の差がどれだけ短いかに注意を向ける必要があります。

「平均寿命-健康寿命」とは

「平均寿命-健康寿命」とは、「日常生活に制限のある不健康な期間」を意味します。この値が小さいほど、健康寿命が長いことを示しています。

注目すべきはシンガポールです。その差6.7歳。世界でも際立っています。上位国の中でも単独で差が3歳前後短く、多くの国民が最期まで自立した生活を送っていることがわかります。

シンガポールの医療制度はその技術の高さから、2000年にWHOが世界6位と認定しました。シンガポールは年金など保証制度がなく「強制的に貯金をする」制度があり、医療費等はこの貯金から払うシステムです。ただし保険金が非常に安く、使いやすいものとなっているのが特徴です。その他の国々は、日本を含め9歳以上の差があります。

厚生労働省の健康寿命延伸プラン

日本の平均寿命と健康寿命との差は9.4歳。他の先進諸国と代わり映えがしません。平均寿命は世界一ですから健康寿命が長いとは言えません(以上統計2016年版)。自立した生活を送れない期間は約9年で推移し、ほとんど改善していません。より健康寿命を延ばすための取り組みが必要です。

こうして厚生労働省の「健康寿命を延ばすための取り組み」が始まり、2019年5月には「健康寿命延伸プラン」という計画を打ち出しました。「2040年までに健康寿命を男性75.14歳、女性77.79歳」として、現在より約5歳健康寿命を延ばすため国民の健康づくりのサポートをする計画です。

厚生労働省では、そのための3つの取り組みを開始しています。

1.次世代を含めたすべての人の穏やかな生活習慣形成
2.疾病予防・重症化予防
3.介護予防・フレイル(※)対策・認知症予防

※フレイル:加齢により心身が老いて衰えた状態

こちらの3つの施策が、2040年までに健康寿命を75歳にするという目標を実現するために厚生労働省が打ち出したものになります。

まとめ

日本人の平均寿命は世界一、長らくそこで停滞していた意識が、人生のクオリティを上げるため、健康寿命との差に注目が集まるようになりました。今や国を挙げての取り組みです。国からの支援も受けながら、まず私たち自身が意識改革を行って、より質の高い人生を享受できるようにしていきしましょう。

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