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人間ドックはCT検査とMRI検査のどっちがおすすめなの?それぞれのメリットとは

人間ドック 検査

昨今、健康への意識が高まっており、人間ドックを受ける人が増えています。健康診断よりも詳細に結果が出るため、病気の早期発見・早期治療につなげられることが特徴です。ただし、一見すると似たような検査もあり、どの検査項目を選んで受けようか悩まれる方も多いのではないでしょうか。今回はその中でも特に、CT検査とMRI検査のメリットや特徴とその違いについて、解説していきます。

人間ドックの検査項目

健康診断は「一般健康診断」や「特定健診」と呼ばれる基本的な検査に限られます。それに対して人間ドックでは、専門的な医療機器も併用し、幅広くより詳細な健診を行うことができます。健康診断では発見できなかった疾患を人間ドックでは見つけられた、というケースもあるため、早期発見のためにおすすめです。

関連記事:「人間ドック」は病気の早期発見・早期治療の鍵。健康診断の違いとは?

CT検査とは?

CTは「コンピューター断層撮影の」ことを指します。身体をエックス線で撮影し、得られたデータから横断面(輪切り)の画像を作成する装置です。検査時間は10分ほどで終わり、MRIと比較して騒音や閉塞感が少ないことがメリットです。

関連記事:画像診断とは、画像検査とはなにか 基本知識と種類を解説

CT検査で発見できる項目

CT検査は「空気」や「石灰化」の描出に長けており、内部構造まで詳細に見ることができます。特に心臓やその周りにある肺、血管の石灰化の発見に有用です。また、一度に広範囲の撮影をすることができます。

・頭部CT検査
頭蓋内の血腫・脳腫瘍などの脳疾患を見つけることができます。病変の場所、大きさ、障害範囲、種類、良性・悪性などについて判断可能です。

・頸部CT検査
超音波検査や内視鏡検査では調べることが難しい咽頭、喉頭、甲状腺、扁桃腺、頚部リンパ節など、首やのどの病変を見つけることができます。

・胸部CT検査
肺がんや肺炎など呼吸器疾患で肺や気管、気管支などの状態を検査します。胸部臓器の腫瘍などを見つけることができます。

・腹部CT検査
肝臓、腎臓、膵臓、胃、大腸、子宮、卵巣といった腹部臓器の状態を検査します。消化管穿孔、胆石・胆嚢炎、膵炎、黄疸、尿路結石、解離性大動脈瘤など、腹部臓器周辺の炎症や膿瘍などを見つけることができます。

検査が受けられないケース

CT検査では、放射線(エックス線)を使用するため、ごくわずかではありますが被ばくをします。よって、被ばくによる影響がある状態では検査が受けられません。以下に挙げる状態に該当する方は、注意してください。

・インスリンポンプやリブレセンサーなど、疾患の治療のための医療機器
(ただし、取り外しが可能であれば、検査を受けられます)

・心臓ペースメーカーやICD(埋め込み型除細動器)を利用している方

・妊娠中・妊娠の可能性のある方

MRI検査とは?

MRIとは磁気共鳴画像撮影のことで、身体に磁気を利用して撮影し、その画像を合成する装置です。CTと比較して被ばくの心配がありません。またCTと同じように横断面を画像作成が可能ですが、横切り、縦切り、水平と任意の角度で画像の処理ができることが違いです。

関連記事:MRIとは? 仕組みと検査でわかることを解説「何が見えるのか」

MRI検査で発見できる項目

MRI検査では、全身の骨や筋肉や腱、血管、神経などをみることに長けています。軟部組織の撮影に優れていて、女性は子宮、卵巣、男性は前立腺といった臓器が得意分野です。

・頭部MRI/MRA検査
脳の断面および脳血管を検査します。脳梗塞(無症候性)、脳腫瘍、脳動脈瘤を見つけられます。

・下腹部MRI検査
男性は前立腺と膀胱、女性は子宮・卵巣・膀胱を検査します。前立腺肥大や前立腺がん、子宮筋腫・卵巣嚢腫を見つけられます。

・脊椎(頚椎・胸椎・腰椎)MRI検査
頚椎・胸椎・腰椎の骨や神経を検査します。また、椎間板ヘルニアなどの病変を見つけることができます。

検査が受けられないケース

MRI検査では、磁気を使用するため、金属類を身に着けている方は反応してしまいます。よって磁気による影響がある状態では検査が受けられません。以下に挙げる状態に該当する方は、注意してください。

・心臓ペースメーカーやICD(埋め込み型除細動器)を利用している方

・人工内耳、人工中耳を利用されている方

・妊娠中・妊娠の可能性がある方

・入れ墨、アートメイクをされている方(低温やけどの可能性があるため)

・体内に針やボルトなどの金属を留置している方

・脳室腹腔シャントをされている方

・ラメ入り、ストーン付きのネイルアートをされている方

全身検査もおすすめです

CT検査は広範囲にわたり調べられることに対して、従来のMRIは一般的には広範囲には向かないと言われています。しかし、拡散強調法(DWI・ドゥイブス)が開発されたことで、検査時間が30分ほどに短くなりました。

がんと周囲組織のコントラストがはっきりするため、ごく小さながんでも発見できます。また、骨や関節を見ることに長けているため、四肢の骨や関節の状態も見ることができます。1度の検査で確実に疾患を発見しておきたい方にはおすすめです。

それぞれの役割にあわせて併用しましょう

今回は人間ドックでのCT検査とMRI検査について解説してきました。どちらの検査がおすすめなのかということはなく、それぞれの検査にはそれぞれの得意分野があり、見つけられる項目も異なります。

そのため、併用して利用することがおすすめです。費用や予算とも比較考慮しながら、病気の早期発見・早期治療に努めていきましょう。

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