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医療大国アメリカと日本の健康診断・人間ドックに対する意識の違い

日本では一般的に行われている健康診断や人間ドックですが、実は「世界の常識」ではないことを知っているでしょうか?

地域や場所によって検診や病気の予防、体調管理の考え方はそれぞれなので自身の健康と向き合う際も広い視野を持つことが大切です。そこで今回は医療大国のアメリカをはじめとした欧米各国の健康診断・人間ドックの事情と日本の違いについて解説します。

日本の健康診断・人間ドック

世界の健康診断・人間ドックの前に、日本における健康診断や人間ドックの概要を理解しましょう。

日本における健康診断は、労働安全衛生法という法律で「年一回の定期健診」として義務化されています。健康診断には様々な種類がありますが、身体測定や血液検査、胸部X線などが中心の一般健康診断が主に実施されています。年齢によって検査項目が異なり、生活習慣病予防が目的の「特定健康診断」は40~74歳が対象となっています。

人間ドックは健康診断と異なり、年一回の受診義務は存在しません。個人で受けることが多く、基本的には費用も自費となります。健康診断よりも検査項目が多く精密な検査を受けることができるので、健康診断では見つけにくい病気を発見しやすいことが大きなメリットです。また、福利厚生として人間ドックの費用を一部もしくは、全部負担する制度を設けている企業もあります。

アメリカの健康診断・人間ドック

アメリカと日本の健康診断・人間ドックの大きな違いは「定期健診が義務化されていない」ということです。一般的な健診は存在しますが、日本のように胸部X線や心電図検査などは検査項目に含まれていないので、ごく簡素なメニューであることが多いです。また、意外なことに世界一の医療大国であるアメリカでは、人間ドックも日本ほど浸透していません。さらに日本のように企業が人間ドックの受診を奨励するケースも稀とされています。

この違いの大きな理由の1つとして、集団での健診がアメリカの社会や文化的に馴染んでいないことが挙げられます。アメリカは世界でも有数の個人主義であり、個人の健康管理も各人が行うべきという風潮が強いのです。そのため、定期健診も個人の体質や年齢に合わせて適切に実施することが一般的で、担当医や主治医と一緒にスケジューリングして進めていきます。

例えば「胃のレントゲン検査を受けたい」という要望があれば、まずは主治医に相談して検査のリスクや健康状態などを鑑みたうえで「胃カメラでの検査」に変更して行うなど、個人と医師とのやりとりで検査項目を適宜行うのが通常というわけです。また、一般的な健康診断の費用(およそ700ドル)は自己負担なうえ、保険会社の支援も請けにくいこともあり、「1年に1回」という一律の定期健診が普及しにくい環境の一因になっています。

日本型とアメリカ型の健康診断のどちらが良いかはそれぞれ評価が分かれますが、日本で人間ドックを受ける際も「個人の体の状況」に合わせた検査を行う点は留意すべきではないでしょうか。また、人間ドックで最新の医療機器を使用して体を組まなく検査するという意味では、アメリカでは高額な費用な必要な検査もトータルコストを考えると日本の方がお得に受けられるとも考えられます。

世界と日本のがん検診受診率

健康管理が自己責任で医療費も高額と聞くと、アメリカでは病気の予防や早期発見が難しいと考えた人もいるのではないでしょうか。ただ、その考えは全てが正しいわけはありません。例えば、がん検診の受診率はアメリカが世界トップであり、日本と40%以上も差があることが明らかになっています。

■日本と諸外国のがん検診受診率

乳がん(50~69歳) 子宮頸がん(20~69歳)
アメリカ 80.8% 84.5%
イギリス 75.3% 77.5%
オーストラリア 55.0% 57.3%
韓国 67.6% 66.7%
日本 41.0% 42.1%

※出典:大阪国際がんセンター「がん検診によるがんの早期発見」

2位のイギリスは公的にがん検診を実施する「組織型検診」が実施されていることが、高い検診を誇る大きな要因となっています。アメリカの受診率が高い理由は、がん治療にかかる費用が特定の保険適用が見込めるがん検診よりも圧倒的に高いため、主治医のアドバイスによって検査を受ける人が多いと予想されています。

ちなみに健康診断における胸部X線などでもがんが見つかる可能性はありますが、あくまで健康診断の目的は「健康状態や病気の危険因子の有無を確認すること」です。特定の病気にかかっているかを調べる「検診」とは異なります。健康診断は受けているけれど、検診は受けない人が多いため、日本とアメリカの受診率には大きな差があると考えられるでしょう。

顧問医と連携した人間ドックの受診を

日本で一般的な健康診断と世界との違いについて解説しました。日本では基本的に無料で健康診断を受けれられますが、それだけでは病気を未然に防げるわけではありません。欧米各国で受診率が高い「検診」を受けることも重要です。病気のリスクを下げるためには、検診を含めた人間ドックの利用も選択肢の1つです。

例えば、PET検査やがん検査に強い会員制人間ドック「セントラルメディカルクラブ」では、がん・脳疾患・心疾患に役立つ画像診断検査などを提供しています。さらに顧問医と連携して健康状態の把握や改善を図れるのも魅力です。

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