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MRIとは? 仕組みと検査でわかることを解説「何が見えるのか」

MRIは磁気で人の体内を撮影し、その画像を合成する機器で、正式名称は磁気共鳴画像撮影装置(Magnetic Resonance Imaging)といいます。

MRIは日本全国に広く普及したため珍しい検査ではなくなりましたが、なぜ人の体内を撮影でき、それがどのように治療に活かされているかは、一般的にそれほど知られていないのではないでしょうか。

この記事では、MRIがどのような仕組みになっており、どのような病気が疑われるときに検査に使用され、またMRIによって「何が見えるのか」を解説します

MRIの特徴、CTとの違い

MRIが撮影するのは、人の体内の断層画像です。断層画像とは人を輪切りにしたときに見える画像のことです。

CTも断層画像撮影装置なので、両者を比較しながらMRIの特徴を探っていきましょう。

磁気を使うか、X線を使うかの違い

普通の撮影は、光を使います。スマホカメラも光を使って撮影するので、暗闇のなかでは何も映りません。人の体内は暗闇なので、人の体内の撮影には、光を使った普通のカメラは使えません。

そこでMRIでは、磁気を使って人の体内を撮影します。

磁気で磁場をつくった空間に人が入り、そこに電磁波を当てると、体内の水素原子が移動します。その後、電磁波を止めると、水素原子が元に戻ろうとします。

MRIはこの水素原子の動きを画像にしています。

MRIの形状は、大きなドーナツ型をしています。この磁場の中に、横たわった状態で人が入っていき撮影が開始されるのです。

CTは、磁気ではなく、X線を使います。

X線の被ばくがない

MRIが磁気を使っているということは、X線は使っていないということなので、MRI検査ではX線被ばくをしません。

もちろん、CT検査で使われるX線の量程度であれば、健康被害の心配はありませんが、病気を探すという明確な目的がなければX線は受けないほうがよいのは確かです。

横切り、縦切り、水平と自由自在

MRIでは、人を輪切りにしたときの画像を得ることができますが、その切り方は、横切り、縦切り、水平と任意の角度で画像の処理ができます。

MRIのこの特長は、病気を発見するのにプラスに働きます。

骨の影響を受けない画像が得られる

MRIは、全身の骨や筋肉や腱、血管、神経などをみることができます。部位では、骨盤の撮影に優れていて、女性は子宮、卵巣、男性は前立腺といった臓器が得意分野です。

一方で、広範囲に撮影する場合にはCT検査の方が優れており、例えば全身打撲のケースではまずはCTから撮影を始めます。

脳の病気が疑われるときMRI検査が行われる

脳の血管などは造影剤を使わなくても描出することができます。従って人間ドックで脳の検査をする際にはよく利用されています。MRI検査が有効な脳の病気には、脳梗塞や脳腫瘍などがあります。

脳梗塞とMRI

脳梗塞は、脳の血管が詰まり、その先に血液が行き届かなくなり脳細胞が壊死してしまう病気です。

脳梗塞はCTでも発見できますが、CTでは発症直後の状態をとらえられないことがあります。MRIなら、CTより鮮明に発症直後の脳梗塞の状態を撮影することができます。

脳ドックでMRI検査を受けたところ、症状の出ない脳梗塞「無症候性脳梗塞」を発見できた事例もあります。

脳腫瘍とMRI

脳腫瘍は脳内にできる腫瘍で、良性と悪性があります。良性の腫瘍は、発生した部位によっては取り除かずに経過観察することがありますが、良性であっても頭蓋骨内の圧力が高まり、頭痛やけいれんなどを引き起こすことがあるので危険です。

脳は特に様子がわかりにくい臓器ですので、MRIで鮮明な画像が得られることは、脳腫瘍の早期発見や治療にとってとても重要になります。

脳腫瘍を取り除くには、手術で頭蓋骨を開いて直接脳にアプローチすることになりますが、このときもMRIは活躍します。

手術をする前にMRI撮影をすることで、腫瘍の位置だけでなく、脳の部位や神経の位置も予め確認できます。脳の重要な組織を傷つけてしまうと、腫瘍を取り除くことができたとしても後遺症が発生してしまうかもしれません。そのため、MRI画像で手術前に脳内様子を把握できれば、医師はリスク管理をすることができるので患者へインフォームドコンセントをする際にも的確な情報を与えることができます。

MRI検査が有効なそのほかの病気

MRIは脳以外の病気をみつけることも得意です。

MRI検査が有効な、そのほかの病気は次のとおりです。

・整形外科領域の病気

頚椎症、胸椎ヘルニア、腰椎ヘルニア、脊髄腫瘍、骨軟部腫瘍、関節の靭帯損傷、半月板損傷など

・消化器内科・外科領域の病気

肝臓や膵臓などの腫瘍、胆道や膵管などの病気

・婦人科領域の病気

子宮や卵巣などの異常

・泌尿器科領域の病気

腎臓、膀胱、尿管の異常

・耳鼻咽喉科領域の病気

・眼科領域の病気

まとめ~医師の重要な目

MRIはCTでは補えない情報を持っている検査機器です。

ただし、この記事はMRIを解説する内容になっているので、CTと比較してCTより優れたMRIの性質を紹介しましたが、CTにはCTで、MRIより優れたところもあります。

医師はMRIやCTなどを駆使して、さまざまな角度から病気にアプローチすることでその正体に迫ります。それが検査や治療の第1歩になるのです。

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