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マンモグラフィは痛い?痛みの少ない乳がん検診とは

マンモグラフィは痛い?痛みの少ない乳がん検診とは

乳がん検診は必要だと分かっていても、「マンモグラフィは激痛と聞いたことがある」「胸をほかの人に触られるのは恥ずかしい」などの不安を感じて受診をためらっている人も多いのではないでしょうか。マンモグラフィは、検診の継続によって乳がんの死亡率が低下することを統計学的に認められた検査方法で、乳がんの早期発見・早期治療のために検診は大切です。

今回はマンモグラフィの基本情報や検査時の痛みを和らげる方法、痛みの少ない乳がん検診の種類についてもご紹介いたします。ぜひ最後までご覧ください。

マンモグラフィとは

マンモグラフィとは

マンモグラフィは乳房専用のX線検査です。乳房の重なりをできるだけ少なくするために、乳房を2枚の板で挟んで圧迫し、薄く延ばして撮影します。マンモグラフィは対策型がん検診の方法で、集団の乳がん死亡率を下げる目的で公共施策としておこなわれています。

マンモグラフィの基本情報について次から解説します。

マンモグラフィで分かること

マンモグラフィで分かる検査所見は次の3つです。

  • ・石灰化:乳房の内部に微細なカルシウムの結晶が点状や線状になって映し出されます。
  • ・腫瘤:マンモグラフィ上では白い塊状に映し出されます。
  • ・局所非対称陰影(FAD):左右を比べたときに部分的に非対称の白い影が映し出されています。

いずれの所見も、良性疾患・乳がんのどちらでも見られるものです。影の性状や分布範囲などを観察して、悪性の可能性が高いかどうかを判別します。

マンモグラフィの検査結果表は、次のようなカテゴリー分類に基づいて表記されています。

カテゴリー1 異常なし 異常な所見は見られない。
カテゴリー2 良性の病変あり 良性病変はあるが、乳がんを疑う所見はなし。
カテゴリー3 乳がんの可能性を否定できない 良性の可能性が高いが、乳がんを否定できない。追加検査が必要。
カテゴリー4 乳がんの疑いあり 異常な病変があり、乳がんの可能性が高い。生検を含めた精密検査が必要。
カテゴリー5 マンモグラフィ上は乳がん ほぼ乳がんと見られる病変あり。

乳がんの確定診断には、病変部位の細胞を採取する細胞診または組織診などがおこなわれます。

マンモグラフィによる被ばくの影響

マンモグラフィ撮影の放射線量が人体へ及ぼす危険性は、ほとんどありません。乳房をできるだけ薄く延ばした方が放射線の影響がより少なくなります。

1回のマンモグラフィ撮影で乳房が受ける放射線の量は約0.05ミリシーベルトになります。一般の人が1年間に受ける自然放射線量は約2.4ミリシーベルトといわれているため、年1回のマンモグラフィ検査であれば自然から受ける放射線量の50分の1程度です。ただし妊娠中や妊娠の可能性がある人は、放射線による胎児へのリスクがあるため、マンモグラフィを受診することはできません。

マンモグラフィの費用

マンモグラフィのみ受診する場合、費用の目安は以下の通りになります。

  • ・自治体の乳がん検診を利用する場合:4,000〜7,000円
  • ・自費で受ける場合:7,000〜18,000円

マンモグラフィを受診するときのポイント

マンモグラフィの検査機器は、これまで平面的な撮影しかできず、乳腺が重なり合っている部分では病変が見えにくいという問題点がありました。

近年では3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)が登場し、立体的にスライスした断面画像が得られるようになり、小さな病変も発見しやすくなっています。マンモグラフィを受ける場合は、検査の精度を高めるために、先端の検査機器を導入している医療機関を選ぶことも大切です。

マンモグラフィが痛い原因

マンモグラフィが痛い原因

マンモグラフィは、病変部分を撮影しやすいように、乳房を2枚の板で挟んで圧迫して薄く延ばします。板で圧迫する時に力がかかるため、痛みを訴える人が多くいます。

マンモグラフィ検査の痛みについて、よくある質問を以下にまとめました。

痛みが出やすいのはどんな人?

乳房の圧迫時に痛みが出やすいのは次の3タイプです。

乳腺量が多い人

乳腺が発達している人では乳房を挟んだ時に痛みを感じやすくなります。日本人女性では、高濃度乳房や不均一高濃度乳房といわれる「デンスブレスト」が多く、全年齢では約40%の人がデンスブレストに当てはまるといわれています。

月経前から月経中の人

月経前から月経中は、女性ホルモンの影響で乳房の血流が増えて張りやすくなり、痛みに敏感になります。

20~30歳代の人

乳腺が発達していて濃度が高く、乳腺の働きも活発であるため、圧迫したときに痛みが出やすくなります。

胸の大きさで痛みに違いはある?

マンモグラフィで圧迫したときの痛みは、乳房の大きさでそれほど差はないとされています。乳房の大きさよりも、乳腺濃度が高いか低いかの方が圧迫時の痛みへの影響が大きいです。乳腺組織よりも脂肪組織の多い乳房の方が、圧迫時の痛みを感じにくいといわれています。

マンモグラフィの痛くないコツ

マンモグラフィの痛くないコツ

マンモグラフィは検査時の痛みがつらくて、受診するのをためらう人もいらっしゃると思います。しかしながら、マンモグラフィは石灰化や触診では分からないほどの小さなしこりを見つけるのに有用な検査です。マンモグラフィで痛みをできるだけ軽くするために、受診のタイミングや方法について解説します。

月経前~月経中の受診を避ける

マンモグラフィを受ける時期は、月経1週間前から月経中を避けるようにしましょう。この期間は、女性ホルモンの影響で乳房が張りやすく、圧迫したときの痛みが強くなります。痛みに敏感な人は、乳房の張りがおさまって柔らかくなるため、月経開始後7日目~14日目くらいまでに受診すると、圧迫時の痛みが起こりにくくなります。

肩の力を抜いてリラックスする

検査時は肩の力を抜いた状態で受けるようにしましょう。緊張していると肩周りに余計な力が入って筋肉が硬くなり、痛みが増してしまいます。また肩周りに力が入っていると上手に乳房を挟めないため、痛みを感じやすくなります。

機械に対して真っすぐ立つ

マンモグラフィの検査時は、機械に対して真っすぐ立つようにしましょう。圧迫する板に対して体が水平になっていないと、左右の肩の高さが変わってしまうため、部分的に強く圧迫され痛みが生じやすくなります。

最新の検査機器を選ぶ

マンモグラフィは機器のクオリティによって画像内容も大きく異なります。例えば旧式のマンモグラフィと最新のトモシンセシス(3Dマンモグラフィ)では、結果の画像の鮮明さが大きく異なり、その差に驚かれる方も多いほどです。

昔はマンモグラフィといえば、とにかく強く圧迫してという経験をされた方が多く、その情報が一般的になったとされていますが、最新の機器では過度に圧迫しなくても正しい検査結果がわかることもあり、痛みについて過度に心配する必要がないといえるでしょう。

超音波(エコー)は痛みの少ない乳がん検診

超音波(エコー)は痛みの少ない乳がん検診

乳腺濃度が高いなど、マンモグラフィで圧迫時の痛みが強すぎてどうしてもつらい人は、超音波(エコー)検査を検討してみてはいかがでしょうか。超音波(エコー)検査は、超音波の機械を乳房に当てて、反射して返ってくる信号を画像として映し出したものです。マンモグラフィのように乳房を挟む必要がないため、痛みが少ない検査方法になります。

超音波検査で分かることや特徴について次から解説します。

超音波検査で分かること

超音波検査では主に、乳房の内部にある腫瘤の有無・大きさ・性状などを確認します。超音波検査で分かる検査所見は次の通りです。

乳腺のう胞

乳管の中に水が溜まり、乳管が袋状に広がったものです。良性であることがほとんどで、治療はせず基本的には経過観察します。

乳頭腫

乳管にできる良性の腫瘍です。乳頭から血液の混ざった分泌物が出ることがあります。一部は初期の乳がんと判別しにくいことがあるため、精密検査が必要となります。

乳腺線維腺腫

若年層の女性によく見られる良性の腫瘍です。小さいものであれば経過観察となりますが、大きさが3cmを超えたり急速に大きくなったりした場合は治療が必要です。

腫瘤

乳房内にしこりのような塊が描出されます。良性疾患でも乳がんでも見られます。乳がんが疑われる場合は精密検査を行います。

乳管拡張症

乳腺の分泌過剰・炎症・腫瘤などが原因で乳管が拡張する病変です。乳頭から茶色や血性の分泌物が出てくる場合は早急に受診が必要となります。

乳腺症

ホルモンバランスの影響で、乳腺にさまざまな病変がみられます。良性の変化であることがほとんどで、経過観察となります。

超音波検査の特徴

超音波検査の特徴は次の通りです。

  • ・放射線を利用しないため、被ばくの心配がない
  • ・乳腺が発達している人や40歳未満の若年層の人でも病変が見つけやすい
  • ・検査時の痛みがほとんどない
  • ・しこりの大きさや性状を識別しやすい
  • ・石灰化している部位は描出しにくい
  • ・検査技師の撮影スキルや医師の読影経験が必要
  • ・検診の継続によって乳がん死亡率が低下するかどうかは現在研究中

超音波検査の費用

超音波検査のみ受診する場合、費用の目安は以下の通りです。

  • ・自費の場合:平均7,000~14,000円

最近は区市町村で行われる乳がん検診で、超音波検査も採用している自治体があります。自治体によって差がありますが、費用の目安は3,000~6,000円程度で受診可能です。

超音波検査を受診するときのポイント

従来の超音波検査では、精度の高い画像を得るために、検査技師の撮影スキルが必要でした。最近登場した乳房用超音波画像診断装置(ABUS)は、検査技師のスキルに左右されない的確で鮮明な画像が得られます。

また乳房用超音波画像診断装置(ABUS)は検査の再現性が高いため、過去の検査結果との比較もスムーズに行えます。先端の超音波装置を利用した方が、超音波検査のベネフィットをより多く受けられるでしょう。

マンモグラフィと超音波(エコー)検査の違い

マンモグラフィと超音波(エコー)検査の違い

これまでに解説した、マンモグラフィと超音波(エコー)検査についての違いを下表にまとめました。

マンモグラフィ 超音波
検査方法 乳房専用のX線検査で、1方向または2方向撮影する 乳房に超音波の機械を当てて、反射して返ってくる信号を画像化する
画像の映り方
  • ・病変部位が白く映る
  • ・乳房内に脂肪組織が多いと病変部位が映りやすい
  • ・乳腺組織も白く映るため、乳腺が発達している人では病変が分かりにくい
  • ・病変部位が黒く映る
  • ・乳腺組織が多い人でも病変部位が映りやすい
利点
  • ・石灰化した病変を発見しやすい
  • ・腫瘤を作らないタイプや広範囲に広がっているタイプの乳がんでも見つけやすい
  • ・継続して受診することで、有用性が統計学的に認められている
  • ・検査時の痛みや被ばくがない
  • ・妊娠中でも乳がん検診が受けられる
  • ・しこりの大きさや性状がだいたい識別できる
  • ・乳がん以外の病気も発見できる
  • ・乳腺濃度が高い人でも検査感度が下がらない
欠点
  • ・被ばくがある
  • ・妊娠中や妊娠の可能性がある場合は受診できない
  • ・検査時に乳房の圧迫による痛みがある
  • ・乳腺が発達している若年層やデンスブレストの人では病変が見つけにくい
  • ・豊胸手術やペースメーカー手術を受けた人は受診できない可能性が高い
  • ・石灰化した病変が描出しにくい
  • ・良性腫瘍も発見するため、要精密検査になる確率が高い
  • ・検査技師の撮影スキルや医師の読影スキルが必要
  • ・検診の有用性については研究中で、まだ確立されていない

マンモグラフィと超音波検査では優劣があるのではなく、描出が得意なものに違いがあります。マンモグラフィと超音波検査を併用すると、お互いを補うことができるため、検査の感度や乳がん発見率が上昇したという研究データがあります。

一般的には、40歳を超えるとマンモグラフィを、乳腺濃度が高い人や若年層では超音波検査を勧める傾向にありますが、両者の特徴を理解した上で受診することが大切です。

まとめ

マンモグラフィも超音波検査も、検出できるものに得意・不得意があるため、両者の特徴を把握した上で乳がん検診を受診する

マンモグラフィは、継続受診によって乳がんの死亡率が低下することを統計学的に認められていますが、検査時に乳房を2枚の板で圧迫するときに痛みをともなうため、苦手意識のある人が多い検査方法です。受診にあたっては、最新の検査機器のある病院を選ぶ、月経前~月経中を避ける、肩の力を抜く、検査時の姿勢に気をつけるなど、痛みを軽くする方法を活用しましょう。

マンモグラフィが痛い原因のひとつに、乳腺濃度が高いことが挙げられています。日本人女性には乳腺濃度が高い「デンスブレスト」が多く、痛みが生じやすいです。マンモグラフィの痛みがつらい場合には、超音波(エコー)による乳がん検診もあります。乳房を板で挟む必要がないため、痛みはほとんどありません。また乳腺濃度が高い人でも病変を見つけやすいメリットがあります。ただしマンモグラフィも超音波検査も、検出できるものに得意・不得意があるため、両者の特徴を把握した上で乳がん検診を受診するようにしましょう。

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