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下部内視鏡検査について。前日の食事・費用など解説

下部内視鏡検査について。前日の食事・費用など解説 

下部内視鏡検査とは、肛門から内視鏡を挿入して大腸内部を調べる検査です。モビプレップ(腸管洗浄液)を内服して大腸内部を洗浄したあとに実施します。下部内視鏡検査は、悪性化する可能性のあるポリープや大腸がんの早期発見などに有効です。

本記事では、下部内視鏡検査の概要から費用相場、保険適用の詳細、検査の流れ、日帰りは可能であるかどうかなどについて解説します。自由診療や保険適用の場合(1〜3割負担)の費用相場や食事制限の詳細についても解説しているため、ぜひ参考にしてください。

下部(大腸)内視鏡検査とは?

下部(大腸)内視鏡検査とは?

まずは次の下部内視鏡検査の概要を解説します。

  1. ● 大腸の病気を調べる検査
  2. ● わかる病気について
  3. ● 下部内視鏡検査の受診を推奨する方

 

下部内視鏡検査の基本的な知識を深めましょう。

大腸の病気を調べる検査

下部内視鏡検査とは、直径1cmほどの細いチューブ状のカメラを肛門から挿入して、大腸の内側を見るための検査です。主な検査の目的は次の通りです。

  • ● 大腸の内部を観察する
  • ● 病変が見つかった場合は一部を採取する
  • ● ポリープや早期の腫瘍などを切除する

 

下部内視鏡検査は病気を発見するためだけでなく、がんの深さや大きさを調べて治療の方針を計画するのにも役立てられます。また、内視鏡を用いた切除術は、外科手術などに比較して患者さんへの負担が少ないのも特徴です。

下部(大腸)内視鏡検査でわかる病気

下部内視鏡検査でわかる病気は次の通りです。

病名 詳細
大腸がん 大腸表面の粘膜から発生するがん。食物繊維の摂取不足や動物性脂肪の過剰摂取などが主な原因。2019年のデータによると男女ともに2人に1人は診断されている。大腸がんは早期発見ができれば完治が見込め、ポリープの段階で切除するのが重要である。
早期大腸がん 大腸の粘膜にできた初期のがん。この段階であれば内視鏡による切除が可能であり完治も見込める。
進行大腸がん 粘膜よりも下層にある筋層まで進行してしまったがん。内視鏡治療による根治は不可能である。ステージ診断ののち外科手術や抗がん剤治療などを実施する必要がある。
大腸ポリープ 良性の大腸ポリープ。進行するとがんになる可能性がある。検査時に切除することで大腸がんの予防をできる。
虚血性大腸炎 大腸に送る血液が一時的に十分に供給されなくなる病気。一過性である場合は絶食や点滴で治療できる。狭窄型や壊疽型の場合は手術が必要になる。
大腸粘膜下腫瘍 大腸粘膜下から発生した腫瘍。多くは良性であるがまれに悪性化する。
潰瘍性大腸炎 大腸または小腸に原因不明の潰瘍ができる疾患。国の難病に指定されている。

下部内視鏡検査の受診を推奨する方

下部内視鏡検査の受診を推奨される方は次の通りです。

受診を推奨する方

  1. ●便潜血検査が陽性になった方
  2. ●血便が出る
  3. ●便秘や下痢が続いている
  4. ●貧血の診断が出ている
  5. ●腹痛がある
  6. ●腹部が張っている
  7. ●体重が減っている
  8. ●家族に大腸がんの既往歴がある

1年後に再度受診すべき方

  1. ●大腸がんの内視鏡治療または外科治療を実施した方
  2. ●10個以上のポリープを切除した方
  3. ●20mm以上のポリープを内視鏡治療を実施した方

 

大腸内視鏡検査で「異常なし」と診断された場合、年齢にもよりますが3〜5年の頻度で受ければ良いとされています。ただし、40歳以上の方は、便潜血検査を年に一度受けることが推奨されています。

下部内視鏡検査の費用相場について

下部内視鏡検査の費用相場について

下部内視鏡検査の費用相場は次の通りです。

検査内容 3割負担の費用 2割負担の費用 1割負担の費用 自由診療の費用
観察のみ 約5,250円〜約7,500円 約3,500円〜約4,750円 約1,750円〜約2,500円 約18,000円
観察+組織検査の費用 約9,000円〜約20,000円 約6,170円〜約6,750円 約3,000円〜約5,000円
大腸ポリープの切除を実施した場合の費用 約20,000円~約38,000円 約13,500円〜約18,000円 約7,000円~約12,000円
カプセル大腸内視鏡検査の費用 約30,000円 約20,000円 約10,000円 約120,000円
その他の費用(事前診察料、採血料) 約4,000円 約1,500円

ここからは、下部内視鏡検査の費用相場や検査、施術の詳細を解説します。

観察のみの費用

観察のみの場合の費用は、自由診療であれば約18,000円、3割負担であれば約5,250円〜約7,500円です。観察のみとは、直腸や結腸、盲腸または小腸の一部などに病変やポリープがないかを調べることです。

特に異常がなければ、観察のみの費用と診察代などの諸費用が支払い代金となります。検査自体は約10分で終了します。

観察+病理組織検査の費用

観察と病理組織検査を実施した場合の費用相場は、3割負担であれば約9,000円〜約20,000円です。病理組織検査とは、病変部の炎症の程度やがん細胞が含まれていないかなどを調べるために、病変の一部を採取する検査のことです。

がんの有無や種類を正確に診断する病理専門医が、顕微鏡などを用いて確定診断を実施します。直腸や結腸、盲腸など採取を実施した臓器の数により費用は上がります。

大腸ポリープ切除の費用

大腸ポリープ切除を実施した場合の費用相場は、3割負担であれば約20,000円〜約38,000円です。大腸ポリープ切除とは、がん化する可能性があるポリープや出血の原因となるポリープ、一部の早期がんなどを切除する施術です。

内視鏡の先端からスネアーという投げなわのような処置具を用いて施術を実施します。スネアーによりポリープの根本をくくり通電することで、病変を切除および回収できます。大腸ポリープ切除の費用も病理組織検査と同様に、採取を実施した臓器の数により費用が上がるため注意が必要です。

例えば、横行結腸のみなど同じ臓器から複数のポリープを切除しても費用は変わりませんが、直腸や盲腸など複数の臓器からポリープを切除した場合の費用は異なります。つまり、大腸全体に散らばっているポリープを切除した場合は、費用は上がるということです。また、ポリープ切除は大きさによっても、費用が増減することを理解しておきましょう。

カプセル大腸内視鏡検査の費用

カプセル大腸内視鏡検査の費用は、3割負担であれば約30,000円、実費であれば約120,000円です。カプセル大腸内視鏡検査とは、カプセル型の内視鏡を水分と一緒に飲み込んで実施する検査です。

カプセルは大腸を通過しながら写真を撮影するため、画像により大腸内部を調べることができます。従来の大腸内視鏡検査よりも苦痛が少ないのが利点です。一方で費用が高額という欠点があります。さらに、保険適用を受けるには次の項目に当てはまる必要があります。

 

          • ● 明らかに大腸内視鏡の挿入が困難である方
          • ● 何らかの理由で盲腸まで大腸内視鏡が到達できない方

 

詳細は受診予定の医療機関に相談しましょう。

その他の費用(事前診察料、採血料)

観察や病理組織検査、大腸ポリープ切除などのほかに、事前診察料や採血料により約4,000円(3割負担)の費用がかかります。また次のような費用も発生する場合があります。

 

          • ● 使用する点滴や鎮痛剤の費用
          • ● 検査食の費用
          • ● 便培養検査の費用
          • ● 病理組織検査の結果説明の診察代

 

これらの費用は、下部内視鏡検査の費用に含まれていたり、別途費用として記載されていたりと、医療機関によりさまざまです。詳細は受診を検討している医療機関のホームページを確認してください。詳細が記載されていない場合は、問い合わせてみると良いでしょう。

下部内視鏡検査で保険適用になるには?

人間ドックや健康診断で実施される下部内視鏡検査は、公的保険に適用されないため実費です。下部内視鏡検査が保険適用されるケースは、なんらかの症状がある場合に限ります。

例えば、「血便がある、便秘や下痢が続いている、腹痛が頻繁にある」などです。実費の場合でも、次のようなケースは一部保険が適用する場合があります。

 

          • ● 検査により炎症などの病変を発見→病理組織検査を実施→病理組織検査のみ保険適用
          • ● 検査によりポリープを発見→ポリープ切除を実施→ポリープ切除のみ保険適用

 

ポリープ切除がその場でできない健診センターなどで検査を受けた場合、再度ほかの医療機関で下部内視鏡検査を受ける必要があります。医療機関を選ぶ際は、その場でポリープ切除術を受けられるかどうかを確認しておいたほうが良いでしょう。

下部内視鏡検査4日前から当日の流れについて

下部内視鏡検査4日前から当日の流れについて

下部内視鏡検査は、4日前から当日まで下剤内服や食事制限などの準備が必要です。また、在宅でモビプレップ(下剤)を内服する在宅法と病院で内服する院内法があります。

ここからは、在宅法と院内法を踏まえた下部内視鏡検査の流れについて解説します。医療機関により検査の流れが異なる場合がありますので、参考程度に確認しておいてくださいね。

4日前

4日前の準備や注意する点は次の通りです。

【下剤】

持参の下剤などで便通を整える。

【食事】

普段通りの食事が可能。

【内服】

普段通りに内服する。ただし、血液をサラサラにする抗血小板薬や抗凝固薬を内服している場合は医師に相談する。

【生活】

制限なし。

3日前〜2日前

3日前〜2日前の準備や注意する点は次の通りです。

【下剤】

就寝前に、医師の指示通りに下剤を内服する。

【食事】

繊維や種の多い食べ物は避ける。

          • ● 繊維の固い食べ物:ゴボウ、タケノコ、ネギ、パイナップル
          • ● 種の多い食べ物:ゴマ、キウイ、イチゴ、トマト、ピーナッツ
          • ● その他の食べ物:わかめやひじきなどの海藻類、みかんやトマトの薄皮、えのきやしめじなどのキノコ類、こんにゃくやしらたき

【内服】

普段通りに内服する。ただし、血液をサラサラにする抗血小板薬や抗凝固薬を内服している場合は医師に相談する。

【生活】

制限なし。

前日

前日の準備や注意する点は次の通りです。

【下剤】

就寝前に、医師の指示通りに下剤を内服する。

【食事】

検査食のみを食べる。

(空腹感が強い場合、角砂糖や透明の飴などは食べられます。飲み物は水やお茶、コーヒー、果肉のないジュースなどにしましょう。)

【内服】

普段通りに内服する。ただし、血液をサラサラにする抗血小板薬や抗凝固薬を内服している場合は医師に相談する。

【生活】

制限なし。

当日

当日の準備や注意する点は次の通りです。

【下剤】

院内法:来院後に1時間ほどかけてモビプレップを内服する。その後、水かお茶を500ml飲む。便がほぼ透明になったら検査を開始する。

在宅法:来院3時間前にモビプレップの1/2を1時間ほどかけて内服する。その後、30分で水かお茶を500ml飲む。便意が落ち着いてから病院へ向かう。残りのモビプレップ必要時内服するため持参する。

【食事】

朝食は食べられない。無糖のお茶や水は飲める。

【内服】

血圧や喘息、痛み止めなどの薬はいつも通り内服する。血糖降下剤やインスリン皮下注射の内服および注射はしない。

【生活】

検査で鎮静剤・鎮痛剤などを使用した場合、副作用により1日正常な運転ができなくなる可能性がある。検査当日は公共交通機関を利用して来院する。

 

検査の流れは次の通りです。

          1. 1. 検査ができる状態になったら検査着に着替える
          2. 2. 腸の動きを抑制する薬である鎮痙剤(ちんけいざい)を注射する
          3. 3. 検査台の上で身体の左側を下にして横になる
          4. 4. 内視鏡を挿入してモニターで観察をする
          5. 5. 検査終了後、鎮静剤・鎮痛剤を使用した場合はリカバリールームで1時間ほど安静にする
          6. 6. 検査後の注意事項などの説明を受けて終了となる

 

検査内容によっては、検査後に食事制限や注意点があります。担当の看護師より説明があるため、詳細を確認しておきましょう。

下部内視鏡検査の日帰りは可能?

下部内視鏡検査の日帰りは可能?

下部内視鏡検査は、見つかった病気や治療内容により異なりますが、日帰りで受けることは可能です。ただし、前述で説明した通り、検査実施に至るまでの間に下剤内服や食事制限などを適切に実施する必要があります。

病気が見つかった場合でも、病変によってはその場で日帰り内視鏡治療ができる場合があります。なお、ポリープを切除した場合は、1週間〜10日の食事制限やアルコール制限、運動制限などが必要です。検査前までの下剤内服に不安がある方は、入院を検討しましょう。

下部内視鏡検査は大腸がんのリスクを診断する検査

下部内視鏡検査は保険の負担割合により異なりますが、数千円から数万円で受けられる検査です。定期的に下部内視鏡検査を受ければ、がん化する可能性のあるポリープや大腸がんの早期発見・早期治療が可能です。

個人で下剤内服などを適切に行えれば、入院ではなく日帰りで受けることもできます。下剤内服に不安がある方は、検査入院という選択肢もあります。血便や腹痛、便通異常など腹部症状が続いている方は、下部内視鏡検査を検討してください。

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