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健康診断で再検査・精密検査と診断されたら

健康診断で再検査・精密検査と診断されたら

健康診断で「再検査」もしくは「精密検査」を受けてくださいという診断を受けて心配になったことはないでしょうか。

再検査と精密検査って何が違うの?
そもそも再検査って必要?
診療科はどこを受診するの?
別に体調が悪くなければ受けなくてもいい?
わたしは病気なの?
と、様々な疑問が湧いてくるかもしれません。

検査の結果が「要再検査」または「要精密検査」でも、必ずしも治療を必要としているわけではありません。この記事では、健康診断で再検査、または精密検査を受ける際に知っておきたいことを解説します。

健康診断で要再検査・要精密検査と診断されたら

健康診断で要再検査・要精密検査と診断されたら

まず、それぞれの言葉の意味についてきちんと理解しておきましょう。「要再検査」「要精密検査」という項目があっても慌てなくても大丈夫です。

「要再検査」の意味

要再検査、とはたまたまその日の数値が異常値だっただけなのか、治療を要するほど継続しているものなのかどうかについて「もう一度調べる」ということです。検査のタイミングによっては、健康な人であっても異常な数値が出ることはよくあることだからです。

「要精密検査」の意味

再検査をしてもやはり異常な数値が出た場合など、さらに詳しく検査が必要と判断された時には「要精密検査」となります。この場合は、どこに異常があるのかを特定するため、さらに別の検査が追加されることがあります。

健康診断の再検査を受ける診療科はどこ?

健康診断の再検査を受ける診療科はどこ?

総合病院の各科外来です。ただし、検査結果からイメージできる診療科とは異なることがあります。各検査結果と、どの診療科で検査を受けるべきかについてまとめました。

採血の結果

血液検査だけでもかなりの項目に分かれています。血液検査ではどこかに異常があることはわかっても、どこの部位に異常があるのか、それが重篤なものなのかまではわかりません。要再検査となった場合は必ず再検査を受けましょう。

貧血

ヘモグロビン濃度(Hg)の平均的な数値は男性で14~18g/dl、女性で12~16g/dlです。ヘモグロビンの値が男性で13g/dl以下、女性で11g/dl以下になると貧血と診断され、治療が必要になります。ヘモグロビンは体の隅々にまで酸素を運びます。

ヘモグロビンが減少していて貧血が起きると、息切れや動悸がします。再検査では再度血液検査を行い、出血性疾患(消化器、婦人科系)、腎不全、膠原病などの有無について調べます。内科を受診してください。

白血球数(WB)

白血球は人間の免疫を司る重要な成分です。白血球が減少するとウイルスや細菌に対して無防備になります。しかしながら、ウイルス感染や薬の影響で白血球が増えることもあります。また妊娠していても白血球は増えるため、白血球が多いだけでは病気であるかどうかはわからないものです。

何度か血液検査を行い、白血球の減少が一時的なものなのかどうかを調べます。もし白血球の減少が段階的に起きているなら、白血病や悪性リンパ腫など重篤な血液疾患の隠れていることがあるため注意が必要です。総合内科、さらに詳しい検査が必要なら血液内科を受診してください。

血小板数(PT)

血小板は出血が起きた時に止血する役割を持つ大切な成分です。血小板が減少していると毛細血管からの出血が止まらなくなり、特にぶつけてもいないのに体中が青あざだらけになったり鼻血が止まらなかったりすることがあります。

白血球はウイルスの感染、薬剤の影響、膠原病、甲状腺疾患、血液疾患(紫斑病、悪性リンパ腫)などでも減少することがあります。内科、血液内科を受診してください。

尿酸値(UA)が高い

尿酸とはプリン体が体内で分解されたときに産生されるものです。尿酸は結晶化するとガラス質に変化し関節に蓄積されます。痛風の原因にもなり、ある日突然激痛に襲われることもあるため注意が必要な疾患です。

尿酸値は2.0~7.0mg/dlが正常値とされ、7mg/dl以上になると高尿酸値と診断されます。高血圧や高脂血症を併発していることがあるため注意が必要な項目です。内科または痛風外来を受診してください。

コレステロールの数値

コレステロールが高くても低すぎても良くありません。女性は年齢が高くなるにしたがってコレステロール値が高くなる傾向です。そのため、異常値だったからと言って即治療が必要というわけではありませんが、甲状腺の疾患が隠れている場合もあります。

再検査ではもう一度血液検査を行い、一時的な数値異常であったのか、継続的に異常値が出ているのかについて調べます。脂質異常症や家族性(遺伝性)脂質血症、糖尿病の可能性がないかどうかについて再検査が必要です。内科もしくは糖尿病内科を受診してください。

肝臓の数値が高い

肝臓は食べたものをエネルギーに変えたり、毒物を無毒なものに変えて体の外へ排出したり、わたしたちの健康にとても重要な役割を担う臓器です。一方で「沈黙の臓器」とも呼ばれ、悪くなっていてもなかなか兆候に気づきにくいという特徴があります。

再検査では肝硬変や肝炎、肝臓がんなどの有無を調べます。再度の血液検査と共に、肝臓のエコーやMRI検査を行うこともあります。内科、または消化器内科を受診してください。

尿検査の結果

腎臓は肝臓で解毒されたものを体外に尿として排出する大切な臓器です。そのうえ、腎臓病はかなり進行してからでないと発見が難しい病気でもあります。

そのため、病気が発見されてからでは治療に時間がかかることもあり、早い段階で腎臓の異常を発見して、治療に結び付けることが大切です。尿検査で異常値を指摘された方はできるだけ早く受診しましょう。内科または腎臓内科を受診してください。

糖の値が高い

腎臓が正常に働いている時は尿中に糖が放出されることはありません。高血糖が指摘された場合、最も疑われるのは糖尿病ですが、直前に食べたものや薬の影響などによっても数値が変わります。

高血糖が検出された場合、糖尿病であれば全身状態に影響が及ぶため、早急な診断と治療開始が必要です。内科または糖尿病内科を受診してください。

尿潜血

悪性腫瘍、結石、膀胱炎などの疑いがあります。尿潜血は年齢が上がると共に女性に多く見られる傾向です。

腎臓の内科的な疾患が隠れている場合もあるので、早い段階での治療が必要です。体長に変化がないからといって放置しないようにしましょう。内科、または腎臓内科か泌尿器科を受診してください。

尿タンパクの値が高い

タンパクは血液よりも粒子が細かいため、タンパクが出てしまっているということは腎臓のろ過機能に何らかの異常が起きているということです。ただし、熱があるときや運動した後などに採尿を行うと尿が濃くなり、タンパクが検出されることがあります。

正確な検査データを得るためには朝、起きぬけの初尿でなければなりません。内科または腎臓内科、泌尿器科を受診してください。

腎臓の数値が高い

クレアチニンの基準値は男性で1.00mg/dl以下、女性で0.07mg/dl以下です。数値が高い時に指摘されます。腎臓の機能が低下していて有害物質をろ過できなくなっている可能性がある状態です。

しかしながら、クレアチニンは筋肉で生産されるため、筋肉量の多い人は高く検出されることがあります。再検査ではデータを比較して、数値の異常が一時的なものなのかどうかを調べます。内科または腎臓内科か泌尿器科を受診してください。

レントゲンの結果

結核や肺炎、肺がんの可能性があります。レントゲンでは同時に血管や骨が映ってしまうため読影が難しく、再検査になることは比較的あることです。過度に心配することはありませんが、再検査と言われた場合は受診するようにしましょう。

肺に影がある

レントゲンだけでは判定は難しいため、この時点では不安に思う必要はありません。再検査と言われた場合は肺のCT検査を行いますが、ほとんどの方はここで異常なしと判定されることが多いです。内科、または呼吸器内科を受診してください。

胃の検査

胃の検査にはバリウム検査と内視鏡検査とがあります。再検査と言われる場合はバリウム検査のことが多いです。消化器内科を受診してください。

X線検査(バリウム検査)で要再検査

胃レントゲンは口からバリウムを流し込み、食堂から胃にかけての壁にバリウムを付着させることで、胃の形や柔軟性などを見ることができる検査です。ただし、異常が見つかっても、進行の程度や「がん」の種類まではわからないため、再検査となった場合は必ず内視鏡検査を行います。

胃カメラ(内視鏡検査)で要再検査

内視鏡検査で異常が見つかった場合はすぐにその場で組織を切り取り(ポリペクトミー)、組織培養検査に出されるため患者の負担は少ないです。この時ピロリ菌がいるかどうかも調べます。胃がんの原因になるため、ピロリ菌がいる場合は除菌を行います。

便潜血陽性

便に潜血があった時は大腸がんや大腸ポリープがある可能性があります。便が通過する時に、こすれて出血するため、便に血が混じるのです。

便潜血があった場合は必ず大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を行います。大腸には痛点がなく、がんの発見が遅れることがあります。直接大腸にカメラを入れて視認することで、出血している部位の特定を行うことが可能です。

婦人科検診の結果

婦人科検診は女性特有の病気がないかどうかを調べるものです。子宮頸がん、乳がん検診を行います。

どちらも急激に大きくなることはなく、5~10年の期間を要します。そのため、2年に一回、公費で検査を受けられる自治体が多くなっています。

異形成の疑い

子宮の入り口をぬぐって採取した細胞を検査してみたところ、まだ「がん」とは言えないが、その前段階の状態かもしれないと診断されたという状態です。異形成には段階があり、CUN3以上で「がん」を疑います。

しかしながらまだ「がん」であるとも、そうでないとも言えないため、さらに詳しい検査を行います。異形成は「がん」に進行する可能性が高いため、必ず再検査を受けてください。婦人科を受診してください。

マンモグラフィーで異常あり

マンモグラフィーの結果だけでは「がん」かどうかはわかりません。「カテゴリー3」以上の結果になった人にはさらに超音波検査、組織の一部を取って検査する「生検」がおこなわれます。これらすべてで「がん」の可能性が高いと判定されて初めて診断されるものです。乳腺外科を受診してください。

健康診断の再検査・精密検査は自己負担

健康診断の再検査・精密検査は自己負担

健康診断の再検査・精密検査の受け方は風邪をひいて病院を受診するのと同じです。そのため、負担割合に応じた診療代は発生します。いくらかかるかは、その日に診察のみであったのか、どんな検査をしたかによって変わります。

健康診断で要再検査・要精密検査になった時によくある質問

健康診断で要再検査・要精密検査になった時によくある質問

健康診断で「要再検査」「要精密検査」という結果が出ると不安になるものです。ここからは、そのような場合によく尋ねられる質問について取り上げます。

健康診断の再検査を受けなくても会社にはバレない?

会社は従業員に健康診断を受けさせることを国から求められています。そのため、年に一度、必ずすべての従業員は健康診断を受けなければなりません。

その結果は会社にも通知されますから、要再検査項目があったことは会社も把握しています。ですが、再検査を受けたかどうかを確認するかどうかはその会社によって違うでしょう。

健康診断の再検査は必ず受けなければいけないの?

健康診断の結果が悪かったからといって、必ずしも重大な病気であるわけではありません。再検査を受けても、結果はなんともなかった、ということも十分あり得ます。

しかしながら、健康診断は隠れた病気や本人ですらまだ気づいていない病気を、早期発見するためのものです。今はまだ不調を感じていないからと放っておくのではなく、ぜひ再検査を受けてください。

まとめ|健康診断で要再検査・要精密検査と言われたら放置しない

自覚症状が「まだない」状態で病気を見つけるのが健康診断です。健康診断で異常が見つかったと指摘されたとしても、その時点ではまだ病気と決まったわけではないため、心配しすぎる必要はありません。

要再検査、要精密検査と診断されても慌てないで病院を受診しましょう。総合病院なら、当該の診療科に案内してもらえますが、200床以上の病院には紹介状がないと「選定療養費」が別に自費でかかるため、検査をしたクリニックで紹介状を書いてもらいましょう。

セントラルメディカルクラブでは「ステージ0」での早期発見を目指します。健康診断とその後の再検査についてもぜひご相談ください。

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経営者、経営層の健康トラブルは事業継続の大きなリスク要因です。現に多くの経営者が大幅な売上の減少を経験し、廃業危機や後継問題に直面しています。CMCが提供するリスク回避のプランとあわせて、あなたにとっても例外ではないリスクについて理解しておきましょう。

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