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がんを早期発見するために大切なことを分かりやすく解説

がんを早期発見するために大切なことを分かりやすく解説

がんは40年以上にわたり、日本人における死因の第1位となっています。

医療技術が進化した現在でも、進行がんになってからでは治療が困難になるケースが多く、可能な限り早くがんを見つけたいと考えている人は多いでしょう。

 

今回は、がんの早期発見について以下の内容を解説します。

  • ・5年生存率や治療に与える影響
  • ・がんを早期発見するために検診を受けるポイント
  • ・検診でがんの早期発見につなげる医療機関の選び方

 

現代社会では、誰もががんを発症する可能性があります。がんを早期発見するために大切なことを理解し、万が一のときに備えましょう。

がんの基礎知識

がんの基礎知識

日本人は、一生のうち2人に1人はがんを発症するといわれているほど、がんは身近な病気となっています。はじめに、がんが発症する仕組みや日本人に多いがんなどについて解説します。

がんの発生メカニズム

がんは、健康な細胞の遺伝子に傷がつくことで発生します。遺伝子の傷は、老化・たばこ・食生活などの生活習慣や、大気中の化学物質やウイルス・細菌感染などの環境要因によって生じます。傷ついた遺伝子は正常に働かなくなるため、異常細胞が無秩序に増え続け、時間が経過すると腫瘍化して「がん」となるのです。

がんは放置すると、発生した場所から周囲にしみ込むように広がったり、血液の流れに乗ってほかの場所にがん組織を作ったりします。がんを100%予防することは難しいですが、生活習慣を見直したり、がんを引き起こすウイルスや細菌への対策をおこなったりすることで、発症しにくい環境をつくることは可能です。近年は検査や治療の方法が進歩したため、早期発見・早期治療により生存率は改善してきています。

日本人に多いがんの種類

国立研究開発法人国立がん研究センターにおける2023年12月の発表では、日本が欧米諸国より多いがんは、胃がん、肝臓がん、胆のう・胆管がん、膵臓がんで、これらは東アジア人に特徴的です。東アジア人に特徴的ではないものの、日本は欧米諸国と比べて、男女とも大腸がん、男性の肺がん、子宮頸がんの罹患率が高かったと報告されています。

肺がんや子宮頸がんでは、喫煙対策やワクチン接種などの予防施策が欧米諸国より遅れていることが、罹患率の高さに反映したとされています。

がん罹患数・死亡数の現状

国が公表している最新のがん統計において、2019年に新たにがんと診断されたのは999,075例でした。罹患数を部位別でみると、多い順に大腸がん・肺がん・胃がん・乳がん・前立腺がんとなっています。

2022年にがんで死亡した人数は385,797人で、内訳は男性223,291人、女性162,506人となっています。死亡者数の多いがんの部位は、肺がん・大腸がん・胃がん・膵臓がん・肝臓がんの順です。

2022年のデータから導き出すと、日本人ががんで死亡する確率は、男性が25.1%(4人に1人)、女性は17.5%(6人に1人)です。

出典:「最新がん統計」国立研究開発法人国立がん研究センター

がんを早期発見する重要性

がんを早期発見する重要性

がんの進行度はステージ0からステージ4の5段階あり、もっとも進行している段階はステージ4です。早期がんと呼ばれるのはステージ1までとされています。病状が進行するほど治療が難しくなるため、できるだけ早い段階でがんを見つけることが大切です。

がんの早期発見が生存率に与える影響

がんの進行度と5年生存率の関係性をみていきましょう。全がんの臨床進行度別の5年生存率は以下のとおりです。

進行度 5年生存率
限局がん(がんが発生した臓器にとどまっている) 92.4%
領域がん(所属リンパ節転移や隣接する臓器への浸潤がある) 58.1%
遠隔がん(発生した臓器から離れた臓器やリンパ節に転移がある) 15.7%

 

部位別にみると、胃がんではステージ1の5年生存率が92.8%であるのに対し、ステージ2では67.2%、ステージ4になると6.3%まで低下します。

非小細胞肺がんではステージ1の5年生存率が82.2%あるものの、ステージ2になると52.6%、ステージ4は9.0%まで低下するのです。

一方、前立腺がんや甲状腺乳頭濾胞がんのように、ステージが進行しても5年生存率が比較的良好ながんもあります。

 

出典:「全がん」国立がん研究センター

出典:「院内がん登録生存率最新集計値」国立がん研究センター

がんの早期発見が治療に与える影響

がんを早期発見できると、治療においてさまざまなメリットがあります。

早い段階でがんを発見できると、完治する可能性が高くなります。早期がんであれば、治療方法の選択肢が多く、患者さんの体質や希望に合った方法を選べます。がんが小さいうちであれば、治療をおこなっても体への負担が少なく、治療期間も短く済むことが一般的です。早いステージでは治療が軽く済むケースが多く、治療費の負担も少なくなります。

症状が現れてから受診するとがんが進行していることが多く、ほかの臓器に浸潤したり転移したりすることがあるため、治療が困難になり時間もかかるようになります。

がんの早期発見のデメリット

がんの早期発見のデメリット

がんを早期発見できるメリットの方が大きいですが、多少なりともデメリットがあります。2点あるため順番に確認していきましょう。

結果的に不要な検査がおこなわれる

検診や人間ドックでがんの疑いがあると判定されると、本当にがんであるか否かを確認するために、精密検査を受ける必要があります。しかし、精密検査を受けてもがんが見つからない「偽陽性」となることがあり、結果的に不要な検査をおこなったことになるのです。

また精密検査による偶発症が起こる可能性もあります。内視鏡検査では、胃や大腸などに傷がついたり穴があいてしまったりすることがあります。レントゲン検査やCT検査など放射線を使った方法では、被ばくの可能性もあるのです。

過剰診断されることがある

早期がんのなかには、進行がんにならず命に影響しないものがあります。このようながんを発見することを「過剰診断」と呼んでいます。

現在の医療技術では、生命をおびやかさないがんと通常のがんを区別できないため、どのようながんでも治療がおこなわれるケースがほとんどです。本来であれば不要であった治療をおこなうことで、体や費用の負担が生じます。

がんの早期発見につなげるポイント

がんの早期発見につなげるポイント

がんを早期発見するには、単に検査を受けるだけでは意味がありません。がん検診や人間ドックを適切に受けるための注意点を解説します。

定期的にがん検診を受ける

検査で発見できるがんの大きさは直径約1cmで、発見できる大きさになるまで10~15年かかるとされています。がんはある程度の大きさになると増殖するスピードが上がり、わずか1~2年で直径1cmのがんが倍の大きさに到達します。

早期がんのうちに発見するには、がん検診や人間ドックを1度受けて満足するのではなく、定期的に受診することが必要です。

精密検査を確実に受ける

がん検診や人間ドックは、無症状の人に対して「がんの疑いがあるかどうか」をふるいにかける検査です。がんの疑いがあると判定されると精密検査を受けるよう指示が出ます。

精密検査には以下の2つの目的があります。

  • ・本当にがんであるか確認する
  • ・異常なし、もしくは良性の病変であるかを確認する

 

精密検査の結果で、がんと確定すれば早急に治療が開始され、異常なし・良性の病変と確認された場合では次回の定期検診で経過観察します。しかし、精密検査を受けずに放置すると、がんであった場合はまたたく間に進行してしまい、治療による心身の負担が大きくなるのです。

がん検診を受けるべきタイミング

がん検診を受けるべきタイミング

早期がんのうちに発見するため検査を受けることは大切ですが、やみくもに受診すると身体面・費用面で負担が大きくなります。がんの部位ごとに、検査を受けた方がよい年齢や適切な受診間隔があるため、詳しくみていきましょう。

がん検診を受診する年齢

国が推奨している対策型がん検診では、以下のように受診する年齢を定めています。

  • ・胃がん:50歳以上(当面、胃部X線検査は40歳以上も受診可)
  • ・大腸がん:40歳以上
  • ・肺がん:40歳以上
  • ・乳がん:40歳以上
  • ・子宮頸がん:20歳以上

 

ただし、がんのリスクは個人差があります。対策型がん検診は、一部のがんしか対応していないため完璧ではありません。年齢だけではなく、家族歴や生活環境など一人ひとりの背景も考慮し、任意型がん検診の受診を検討しましょう。

若年層でも発症することが多い女性の乳がんは、親族の罹患歴があれば30代になったら検診を受けると良いです。ピロリ菌の感染や胃粘膜の萎縮は、胃がんの発症リスク要因であるため、20~30代のうちからABC検査(胃がんリスク検査)を受診しましょう。

適切な検診間隔

対策型がん検診では、検査による利益と不利益を鑑みて、検診の受診間隔を以下のとおりに定めています。

 

  • ・胃がん:2年に1回(当面、胃部X線検査は1年1回の受診可)
  • ・大腸がん:1年に1回
  • ・肺がん:1年に1回
  • ・乳がん:2年に1回
  • ・子宮頸がん:2年に1回

 

対策型がん検診は、集団全体の死亡率を下げることが目的であるため、検査方法や受診間隔などに条件があります。個人の死亡率を下げることを考慮すると、2年に1回の受診では不十分である可能性があり、1年に1回検査した方がよいでしょう。

たとえば子宮頸がんは、妊娠する力を保つ治療を選択できる可能性があるのは、前がん病変からステージ1B2期までとなっており、進行してから発見されると将来の妊娠や出産に影響を与えます。子宮頸がんの増殖スピードは比較的緩やかですが、人によっては前がん病変からがんになるまで数ヶ月単位で進行することもあるため、1年に1回検査を受けた方がよいです。

がんの早期発見につながる適切な医療機関の選び方

がんの早期発見につながる適切な医療機関の選び方

がんを早期発見するには、検査を受ける医療機関によって左右されることがあります。どのような点に着目して医療機関を選べばよいかみていきましょう。

高精度の検査機器を導入している

高性能の検査機器は、従来型の検査機器と比べて精度の高い画像撮影ができるため、小さながんでも発見しやすくなります。

対策型の乳がん検診におけるマンモグラフィ検査は、平面的なレントゲン撮影であるのに対し、任意型の乳がん検診では3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)を導入している医療機関があります。3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)とは、乳房専用のX線検査機器です。さまざまな角度からの撮影が可能で、1mm間隔でスライスした断面画像が得られるため、乳腺が重なっている部分でも病変を発見しやすくなっています。

任意型がん検診でおこなわれるPET検査は、1回の検査で全身をチェックできます。PETカメラ単独よりも、CT装置で同時に撮影できるPET/CT検査を用いた方が、がんのある場所や広がり具合をより正確に把握できるのです。

経験豊富な画像診断医が判定している

検診で得られた画像で、普通ではないものが発見された場合、医師がどのような病気であるかを解析しています。現在はX線・MRI・CT・超音波などさまざまな検査機器があり、非常に多くの画像が得られるようになりました。1つの検査機器から数百枚の画像が得られるものもあるのです。

数多くの診断画像を解析するためには、画像診断医による読み取りが必要となります。しかし医療機関によっては、画像診断医ではない臨床医が解析しているところもあります。高い精度での読み取りには、画像診断医の知識とスキルが重要です。見落としを防ぐためには、経験豊富な画像診断医が判定している医療機関を選ぶとよいでしょう。

まとめ

がんを早期発見するために大切なことまとめ

がんは、発生した臓器でとどまる「早期がん」のうちに発見できると、5年生存率は約9割を超えます。

早期がんであれば、治療が軽く済むことが多く、体への負担が少なくなります。また治療にかかる時間や費用も抑えられます。

 

がんを早期発見するためには、検診や人間ドックを適切に受けることが大切です。がんはある程度の大きさを超えると増殖スピードが加速するため、定期的な検査を受けるようにしましょう。要精密検査となった場合は、がんか否かを確定するためにおろそかにしないことも肝心です。

がん発症リスクには個人差があるため、国が推奨する対策型検診では不十分な人もいます。家族歴や生活環境をふまえて、検査の種類や受診間隔を決めるようにしましょう。

がんの早期発見には、どこで検査を受けるかも重要です。高精度の検査機器を導入している、経験豊富な画像診断医が判定しているといった医療機関を選ぶと良いでしょう。

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