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脳ドックとは?費用や分かることなど徹底解説

脳ドックとは?費用や分かることなど徹底解説

脳ドックとは、MRI・MRAなどを用いて脳の疾患や脳萎縮などを発見することを目的にした検査です。脳ドックの費用は20,000円〜100,000円と検査内容や医療機関によってさまざまです。脳ドックでは、脳疾患につながる危険因子や脳血管障害を早期発見することができるため、今注目されている検査の一つです。

本記事では、脳ドックの目的から分かること、費用、所要時間、保険適用、選び方、検査の流れまでを解説します。脳ドックを受けた方がいい人と受けない方がいい人についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

脳ドックとは?

脳ドックとは?

脳ドックとは、MRI(磁気共鳴断層撮影)・MRA(脳血管撮影)、頚部超音波検査などで、脳実質の状態や脳と頸動脈の血管に狭窄や閉塞がないかの検査をする健康診断です。まずは、脳ドックの目的や重要性、分かる病気などを解説します。

疾患の早期発見が目的

脳ドックは、脳疾患の診断や疾患リスクを早期発見するのが目的です。MRI・MRAにより撮影された画像を用いて脳の状態を調べます。

主に次のような疾患を早期発見して治療または予防につなげます。

  • ・くも膜下出血の予防:未破裂の脳動脈瘤の早期発見
  • ・脳梗塞の予防:脳動脈の狭窄・閉塞、無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)の早期発見
  • ・認知症の治療・予防:脳萎縮を調査して認知症の進行度を図る

脳ドックの検査内容は医療機関によりさまざまです。網羅的に検査するコースもあれば、認知症や脳卒中の早期発見のために検査内容を絞ったコースなどがあります。自分の目的に合った脳ドックを受診しましょう。

受診の重要性

一般的な人間ドックだけでは脳の状態を検査しないため、脳疾患を見つけることは難しいです。しかし脳ドックを受診すれば、脳血管障害や認知症などを早期発見できます。危険因子を発見した場合は、生活を見直す機会となり、将来の脳血管障害のリスクを減らせます。

一度、脳ドックを受けたからと言って安心というわけではありません。人間ドックと同様に定期的に検査を受けることが推奨されます。また脳卒中は、遺伝的素因があるといわれているため、ご家族に既往がある方は、脳ドックの受診をおすすめします。

脳ドッグで分かる病気

脳ドックで分かる主な病気は次の通りです。

疾患名 概要
脳卒中 脳の血管が破れてしまう脳出血・くも膜下出血、 脳の血管が詰まる脳梗塞の2つに分けられる。高血圧が主な原因とされている
無症候性脳梗塞 画像に脳梗塞の所見はあるが症状は現れていないものを言う。脳卒中や認知症につながるリスクがある
脳腫瘍 脳内に発生する腫瘍のこと。多くは陽性であるが場合によっては手術や放射線治療の方針をとることがある
頸動脈狭窄 心臓と脳をつなぐ重要な血管である頸動脈が狭窄(血管が狭くなる)する病気。脳梗塞のリスクがあるため内服治療や外科治療が必要である
脳微小出血 画像所見はあるが症状は現れていない微小な脳出血のこと。脳出血や脳梗塞のリスクがある
未破裂脳動脈瘤 動脈壁にできる風船のようなこぶ(動脈瘤)。なんらかの原因で動脈壁が弱くなり血流の圧力により膨らんでしまう。脳出血などの原因になる
認知症 記憶力や判断力、理解力などが低下してしまう病気。代表的なアルツハイマー型や、脳梗塞後に生じることがある脳血管性認知症など複数の種類がある

参考:e-ヘルネット 厚生労働省
参考:脳ドックでみつかる病気 一般社団法人 日本脳ドック学会

そのほかにも、もやもや病や脳動静脈奇形などさまざまな脳疾患の有無調べることができます。

脳ドックにかかる費用と所要時間

脳ドックにかかる費用と所要時間

脳ドックは、医療機関によりさまざまな種類があり、それぞれに検査内容や費用が異なります。ここでは、3種類のコースに分け費用・所要時間を紹介します。

  • ・一般検査:脳ドックでわかるあらゆる病気を早期発見するための検査
  • ・簡易検査:脳梗塞や脳動脈瘤の早期発見のための検査
  • ・認知症検査:認知症の早期発見のための検査

 

コース 費用 所要時間
一般検査コース 33,000円〜55,000円 2時間30分〜3時間
簡易検査コース 22,000円〜31,000円 1時間30分〜2時間
認知症検査コース 25,000円 1時間30分

 

以上はあくまで参考になります。詳細は受診予定の医療機関に問い合わせましょう。

脳ドックの保険適用について

脳ドックは基本的に実費になりますが、場合によっては助成金を利用できる可能性があります。ここからは、脳ドックの保険適用や助成金について解説します。

脳ドックは自由診療のため実費である

人間ドックと同様、脳ドックは治療を目的としている検査ではありません。そのため、健康保険が適用されず全額自己負担です。ただし、勤めている会社の福利厚生や管轄の自治体が助成金制度を設けている場合がありますので確認してみてください。

検査が必要となった場合は保険が適用される

脳ドックで実施するMRI・MRAは、健康診断で再検査が必要になった場合や、なんらかの症状が出ていた場合は、健康保険が適用されます。必要に応じて脳ドックと同じ検査が保険適用されるのであり、脳ドックという健康診断が保険適用されるわけではないため注意が必要です。

医療保険の自己負担割合は、70歳未満の人は3割、70歳〜74歳の人は2割、75歳以上の人は1割の負担と定められています。

一部の方は助成対象となる場合がある

脳ドックは、一部のトラック協会やバス協会、健康保険組合などで助成対象になっている場合があります。トラック運転手やバス運転手などが、業務中に脳血管障害を発症すると重大な事故につながる可能性があるためです。

運転業務を預かる事業所は、これらの交通事故を防ぐ役割があります。従業員に脳ドック・の受診の重要性を理解してもらい、健康管理や生活習慣の改善を促す必要があるでしょう。

勤め先で加入している健康保険組合でも、助成が実施されている場合があります。助成を利用したい方は、勤め先の組合などに問い合わせましょう。

脳ドックの選び方と注意点

脳ドックの選び方と注意点は次の通りです。

  • ・費用はコースやオプションにより増減する
  • ・医療機関は通いやすい距離にする

それぞれ解説します。

費用はコースやオプションにより増減する

脳ドックの費用は、コースやオプション、または医療機関により増減します。次のように、検査内容が変わるためです。

  • ・一般検査:MRI・MRA・頚部エコー・心電図・認知症検査・診察・血液検査・尿検査・身体測定・血圧検査
  • ・簡易検査:MRI・MRA・頚部エコー・診察・血液検査・心電図・血圧測定
  • ・認知症検査:MRI・MRA・認知症検査・診察

医療機関を探す際は、前述したコース別の費用感を参考にして予約をしましょう。

医療機関は通いやすい距離にする

脳ドックを受ける際は、自宅から通いやすい距離にある医療機関の利用をおすすめします。検査結果によって、定期的な診察や別日に再検査が必要になる可能性があるためです。バス代や電車代などの交通費を考慮して、医療機関を選択する必要があるでしょう。

通院で必要になった電車やバスなどの公共交通機関の交通費は、医療費控除の対象になります。バスや電車は領収書の発行がないため、日付や発着のバス停・駅名、交通費をメモに残して申告できるようにしましょう。

脳ドックの検査内容と流れ

脳ドックの検査内容と流れ

脳ドックの主な検査内容と一般的な流れは次の通りです。

1.問診
2.身体計測
3.頭部MRI
4.頭部MRA
5.頸動脈エコー
6.血液検査
7.心電図
8.認知症検査
9.結果説明

検査の内容や流れは、脳ドックのコースや医療機関により異なります。参考までに流れを確認しましょう。

1.問診・診察

脳ドックは事前に予約をして、当日窓口で受付をしたのちに、医師との問診から始まります。問診で確認する内容は次の通りです。

  • ・既往歴・家族歴・生活歴
  • ・高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満・喫煙などの危険因子

これまでに患ったことのある病気や家族内の脳卒中の有無、喫煙・飲酒ペースなどを答えられるようにしましょう。

2.身体計測

身長・体重・腹囲・血圧・脈拍などに加えて、身長と体重から肥満度を示すBMI(体格指数)を計測します。BMIを計測する理由は、肥満や痩せは病気にかかるリスクと関係しているためです。

3.頭部MRI

頭部MRIは、脳の断面画像を撮影する装置で、受診者は磁石でできたドームの中に入ります。脳の断面画像を見ることで無症候性脳梗塞や小さな脳出血、脳腫瘍、または加齢や脳の血流不足による脳疾患の兆候などを調べられます。認知症に評価に関わる脳萎縮の程度も調べることが可能です。

4.頭部MRA

頭部MRAでは、脳血管の画像撮影をして、未破裂脳動脈瘤や脳血管の狭窄・閉塞の有無を診断します。頭部MRAは、画像診断の精度を高める造影剤を使用しないため、安全性に優れています。

5.頸動脈エコー

頸動脈エコー検査は、超音波を用いて首の動脈を視覚化する検査です。頸動脈の狭窄(血管が狭くなる)や、動脈硬化(血管が固くなる)の進行度を評価します。

動脈硬化や頸動脈の狭窄が進行すると、血管が詰まりやすくなり脳梗塞や脳出血、また心臓の疾患のリスクが高まります。

6.血液検査

血液検査と尿検査を実施します。検査内容は次の通りです。

  • ・一般末梢血検査:赤血球数・白血球数・血色素量などから貧血や感染症の原因を調べる
  • ・血液生化学検査:糖尿病・肝疾患・腎疾患・脂質代謝異常など、病気の診断や治療の判定などのために実施する
  • ・尿一般検査:尿の成分から腎臓・膀胱・尿管・尿道などの病気や心臓病、肝臓病などの有無を調べる

7.心電図

心臓の収縮から発せられる微電流を計測して、波形を記録する検査です。波形の長さや間隔などから、脳梗塞の原因となる不整脈(脈のリズムがおかしくなる病気)の有無を調べます。

不整脈の一種である心房細動(血液がうまく全身に送り出せなくなる心臓病)は、存在の有無で脳梗塞の発症確率が数倍に高まります。心電図の検査は、脳梗塞の予防のために重要な検査といえるでしょう。
※一般的にはオプションで追加される検査項目です。

8.認知症検査

評価スケールやシステムを用いて認知症検査を実施します。さまざまな評価方法がありますが、代表的なものは「長谷川式簡易知能評価スケール」です。問診式で回答を点数にして評価します。

  • ・20〜30点:異常なし
  • ・16〜19点:認知症の疑い
  • ・11〜15点:中程度の認知症
  • ・5〜10点:やや高度の認知症
  • ・0〜4点:高度の認知症

ほかにもMMSE(ミニメンタルステート検査)や、VSRAD(脳萎縮評価システム)など、医療機関により複数の認知症検査を実施します。
※一般的には脳ドックに含まれない検査項目です。

9.結果説明

すべての検査が終了したあとは、脳神経外科・脳卒中専門医から診察・説明を受けます。
各検査において脳疾患、または脳疾患以外の疾患が見られた場合は、別日に再検査やその他の医療機関への紹介などを実施します。

脳ドックを受けた方がいい人と受けない方がいい人

脳ドックを受けた方がいい人と受けない方がいい人

脳ドックは、既往歴や生活習慣により受診することを推奨される人と、妊娠中や心臓ペースメーカーの埋め込みにより受診できない人に分けられます。ここからは、脳ドックを受けた方がいい人と受けない方がいい人を解説します。

脳ドックが推奨される人

脳ドックを受けることを推奨される人は、危険因子を持つ人です。具体的には次の通りです。

  • ・高血圧症・脂質異常症・糖尿病の人
  • ・中高年者または40代以上で一度も脳ドックを受診したことがない人
  • ・喫煙・肥満など生活習慣が気になる人
  • ・ご家族に脳卒中や認知症の人がいた人
  • ・最近物忘れが気になってきた人

これらは危険因子と呼ばれていますが、すぐに危険というわけではありません。将来的に脳疾患になる可能性がある要因を持っているという意味です。

受診できない可能性がある人

MRIとMRAは強い磁気が発生するため、特定の人は受診できない場合があります。
次に該当する方は、脳ドックを予約する前に医療機関に相談しましょう。

  • ・妊娠中または妊娠の可能性がある人
  • ・心臓ペースメーカーなどを体内に埋め込んでいる人
  • ・脳動脈瘤クリッピング術を受けた人
  • ・磁性体(磁気を帯びることができる)インプラントを埋め込んでいる人
  • ・骨折などで金属が体内に埋め込まれている人
  • ・刺青やアートメイクをしている人
  • ・閉所恐怖症の人

近年使用されている動脈クリップなどは非磁性体(チタン製)であるため、MRI検査を受けられることがほとんどです。しかし、確認が必要になる場合があるため、医療機関に報告をしましょう。

脳ドックは早い年齢から受診しておこう

脳ドックは早い年齢から受診しておこう

脳ドックの費用は、20,000円〜100,000円とコースや医療機関によりさまざまです。すべての検査を実施する一般コースや脳卒中の早期発見のための簡易脳ドックなど、自分の目的に沿ったコースを選択するようにしてください。

また、脳ドックは40歳を超える人に推奨されている健康診断です。特に高血圧や脂質異常症がある人や脳卒中の家族歴がある人などは、積極的に受診を検討するようにしましょう。

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